「THE夏の魔物2018 OSAKA」
昨日は偶然、家の近所の味園ビルで好物ばかりのお子様ランチのようなフェスが初開催されるのを知って大興奮。
(東京のメンツ、エグいな…)
開場前から並んで当日券をゲットし、浮かれ気分でブログを更新したりもしました。
ちなみに9月9日は、奇数のゾロ目が重なる節句シリーズ(1/1元旦、3/3桃の節句、5/5端午の節句、7/7七夕)の最終回である「重陽の節句」 。古代中国では、この日に「(山や丘など)高いところに登り、菊の花の酒を飲んで邪気を払う」という風習があったそうです。
ということで、今年は菊酒じゃなくビール片手に音楽で高みに連れて行ってもらいましょう。
途中から見て、最後まで見てない中途半端な「夏の魔物2018 OSAKA」私的感想
記念すべき大阪初開催の「THE 夏の魔物2018」。私はスタートからしばらくいて2時間ほど抜け、ラスト1時間前に帰ったので総括なんてできないんですが、見た限りではフェスというより、かなり地元感の強いライブハウスのライブみたいでした。
まず、会場となった難波の味園ユニバースからしてこんな感じです。
他県の方に説明すると、味園ユニバースは、大阪人なら誰でも名前は知ってる(若い子は知らないかも…)巨大キャバレーで、深夜に流れていた「明日への活力!ユニバース、ユニバース!」という安っぽいエコーがかかったCMは、いたいけな青少年たちに途方もないB級感と胡散臭さとわくわくするような夜の世界を感じさせてくれました。
(難波の味園ユニバースと京橋のグランシャトーは、「そんなには憧れへんけど、ちょっと楽しそう」という、実に大阪らしい存在の場所でした)。
その後キャバレーは廃業しましたが、凝った内装をそのまま生かしてライブやイベントなどに使われています。
東京はお台場の野外特設会場で7ステージですが、大阪はこの味園ユニバースで2ステージ。周りには立呑み屋がずらりと軒を連ね、斜向かいにはでかいラブホテルが建っている、そんな環境です。
ちなみに味園ビルの入口はこんな感じ。螺旋階段の内側には滝が流れています。
なぜこんなにしつこく紹介するのか。
それは、私が味園ビルを好きだから。
好きな場所に、好きなミュージシャンたちが集まる。これほど嬉しいことがあるでしょうか!!
そして、この「よくぞ大阪で、この味園ユニバースで、夏の魔物を初開催してくれました!!」という想いをあの会場で一番強く持っていたのが、大阪出身のバンド、空きっ腹に酒のボーカル、田中 幸輝だったと思います。
(私が見てない時間に、もっと熱いバンドがいたらごめんね)
いや、もうすごかったです。「お前らほんまに音楽が好きなんか?!」「大阪の本気はこんなもんなんか?!」と観客を煽って煽って、意地でも盛り上げよう、会場にいる全員に音楽を、今この場所この瞬間を好きだと思ってもらいたいという、熱の塊をぶつけるみたいなステージでした。
自分たちの地元で憧れのフェスに初出演できて、全力を出し尽くし、「楽しい。それで、もうええわ」とかすれ気味に言うのを聞いた時は、なんか胸がつまって少し泣きそうになったほどです。
楽しい、それでもういい、と思える瞬間が昔、確かに私にもあって、それがどれほど幸せなことだったかを、渦巻くような盛り上がりのなかで思い出したりもしました。
いつの時代も、刹那的にがむしゃらな若者の姿は心に強く訴えかけるものがあります。
で、音楽は?いや、もう最っ高にカッコよかったよ!
後でチェックしたらカメラマンも絶賛していた模様
夏の魔物大阪編!
— 橋本塁(サウシュー&STINGRAY) (@RuiHashimoto) September 9, 2018
無事に全アーティスト撮影終了!
以前the pillowsの打ち上げで一緒になって知り合いになった「空きっ腹に酒」のライブが超超絶にカッコいいライブでした!ヤバすぎた!!!
さて、仕事は終わらずこれからホテルで写真セレクト作業!#サウシュー #夏の魔物 #空きっ腹に酒 pic.twitter.com/vTjtZVO7it
味園ユニバースはやはりこれほど大きな音楽イベントには慣れていないせいか、音響の不備が目立ち、スタッフの動きも決していいとは言えなかったんですが、私が見ていた限り、手間取るサウンドチェックをフル演奏のエンターテイメントにして待っている観客を楽しませたのは、空きっ腹に酒と、我らがROLLYだけ。
初出演で気合が入っている若者たちもほんとに素晴らしかったですが、ROLLYのサービス精神はさすがでした。
そして、何より驚いたのが、ROLLYと大槻ケンヂのモテっぷり!!
2人のステージまでには、KING BROTHERS、クリトリック・リス、人間椅子とコアなファンを持つバンドが続き、非常に盛り上がっていたのですが、終わるやいなや、ステージ前に女子が殺到。それまでと男女の配置がまったく入れ替わりました。私も紛れて、何とか3列目あたりを確保したんですが、周りはすべて女子、しかも若っ!!たぶん20代です、あの子たち。
すごくないですか、ROLLYもオーケンも50超えてるんですよ。
自分より30近く年上の、初老のミュージシャンに群がる若い女たち。
特に最前列と次列あたりは、ほぼオーケンファンで埋め尽くされていましたね。
で、間近で見たROLLYは、オーラが半端なかったです。日本でフレディ・マーキュリーのステージ衣装を完璧に着こなせる55才はROLLYだけでしょう。登場から退場まで、隙あらば誰かがどこかで「ROLLYー!」と声援を送っていて、身内びいきにも似た愛されようでした。
で、間近で見たオーケンは、やっぱりスターでした。サウンドチェックで出てきた時はあまりの冴えなさに目を疑ったのに、筋少の衣装を着てステージに上がってきた途端に会場の空気を一瞬でつかんで、それからはもうオーケンの独壇場でした。
前の女子たちが踊る踊る。いや、君たち全盛期の筋少をリアルでは知らないよね?君たちがTV見てた時にはもうオーケンはインテリ文化系タレント寄りで、世界ふしぎ発見の回答者だったりしてたよね?なのに、なぜここまで熱狂できるのよ?
長い髪なのに頭取れる勢いで8の字ヘドバンをするんじゃない!ムチと同じでめちゃめちゃ痛いのよ、縛りなさいよ。
でもまあ、筋少の「踊るダメ人間」をROLLYのギターで聴けるという、ものすごく贅沢な時間をすごせて、超満足でした。
往年のヒットナンバーという嬉しい選曲
2018.9.9『夏の魔物2018 in OSAKA』
— THE 夏の魔物/夏の魔物フェス公式 (@natsunomamono) September 9, 2018
「ROLLY&大槻ケンヂと魔物少女達」
1.恋のマジックポーション
2.マリオネット
3.人として軸がぶれている
4.林檎もぎれビーム!
5.踊るダメ人間
ありがとうございました!#夏の魔物 pic.twitter.com/aZmVr0VMQV
ただ、この辺りからだんだん腰が限界に近くなってきて、何とかフラカンまで我慢したんですが、肝心のフラカンが、ちょっと、何か。。。。
トークが多少その、つまんなくて、疲れがピークに。
それまでにも、THE NEATBEATSがフラカンの名曲『深夜高速』の"生きててよかった、そんな夜はどこだ?”という歌詞をもじって、「俺らも深夜高速ならぬ阪神高速って歌ったろかな、"空いててよかった、降り口はどこだ?”」といじって笑いを取ったり、フラカンの前に出演したTOMOVSKYが「圭介(フラカンのボーカル、鈴木圭介のこと)はどこだ?"青春ごっこを今も~?”」と深夜高速の最初の部分を歌って呼びかけたり、散々フリがあったのに(だからか?)一切、そういうノリには触れず、もちろん、深夜高速もやらず。
サービス精神はどこだ?
(フラカンファンの皆さま怒らないでください。きっと疲労困憊しすぎてフラカンの実直さを受け入れられなかっただけなんです)。
探していたサービス精神は、フラカンの後に登場した奇妙礼太郎のステージにありました。音響トラブルですべての音源が落ちるなか(どういう状況だよ?)、動じずにアカペラ肉声で歌い上げるという見事なパフォーマンスを披露。奇妙礼太郎、スカしているのかと思っていたら、熱くてすごくいい人じゃん!もっと好きになったなー。
いいものを見れたので、ここで私の夏の魔物は終了。
トリの鮎川誠が見れないのは残念だったけど、やっぱり6時間スタンディングは40オーバーには堪えるわ。
直立不動で身動きひとつせずバッキンガム宮殿を警護する、あの素敵な衣装のロンドンの近衛兵たちは、やっぱり軍人なんだな、とどうでもいいことを考えながら、雨の中を濡れながら帰りました。
てか、行きは確かに持ってたはずなのに、
私の傘はどこだ?! !
全然、邪気払えてなくない?
でも、楽しかったから、それでもうええわ。
崖っぷちでも、踊れればいいよ
『夏の魔物2018』大阪初開催!
知ったのが当日の夜明けだったので(前回記事参照)、朝から当日券買うために並びましたよ。起き抜けのまま、雨降ってたんで家から歩いていって。
ドキドキしながら1時間ほど待って、何とか無事にチケットゲット。
あがいてみるもんです。
待っている間は不安すぎて、すでにチケットを手にして私の後ろで並んでいた地味めな同年代ぐらいの3人組に「今日って最後まで見ます?(もし途中で帰るなら、夕方からでいいからチケット売ってほしい)(だって、オールスタンディングで10時間だよ?明日も朝から仕事でしょ?早く帰りなよ、もう若くないんだしさ)」と話しかけて「は?見ますけど?」と大いに不審がられたりもしましたが、チケットさえ手に入ればオールオッケーですよ。
見たいのは「空きっ腹に酒」からだけど、とりあえずドリンクチケット買っていったん会場へ。朝から何も食べてないのにビールだけ飲み、まさしく空きっ腹に酒状態でSundayカミデ渾身の「君が誰かの彼女になりくさっても」を聴いて、途中退場。
洗濯したり、お昼食べたりして、今からまた向かいます。
お昼はアメ村マドラス5のナスカレー
それにしても、このラインナップはすごい!
ROLLYのこと思い出してなかったら、知らないままだったな。
ああ、もう楽しみすぎる。
嬉しすぎて、はしゃいじゃってすみません。
では、また。
「知らぬが仏」の慈悲を思い知る夜明け
シンクロニシティ(synchronicity)とは、ユングが提唱した概念で「意味のある偶然の一致」を指し、日本語では「共時性」「同時性」「同時発生」と訳される。例えば、虫の知らせのようなもので因果関係がない2つの事象が、類似性と近接性を持つこと
最近、ブログを書いていて、ちょくちょくこのシンクロニシティを感じることがあるんですよね。
たとえば、この記事。
これは、先週の日曜日に、わりとヘコむことがあって、フラカンの『深夜高速』を聴きながら飲んでいた時に書いたものなんですが、同じく記事で紹介した福本伸行の言葉がうろ覚えすぎたので、後でネットで調べてみました。
すると、言葉自体はわからなかったんですが、福本伸行がフラカンのファンで、きっかけは『深夜高速』に衝撃を受けたことだったと知りました。
私は、この2つのつながりを全然知らずに、たまたま記事に書いていたんですよね。
あー、そんな偶然もあるんだなあと思いながら、フラカンを聴き返して改めていいなあと。でも、昔はこの良さがわからなかったんだよなあ。
私がフラカンを知ったのは10代の終わり。友達の友達が「このバンド、いいよ」とCDを貸してくれたのでした。
が、当時の私が好きだったのは(今も好きだけど)、くるり、ナンバガ、サニーデイ、フィッシュマンズ、スーパーカーなど。フラカンはちょっとテイストが違うなと思って、きちんと聴かずに返してしまいました。ROLLYのすごさに長年気づかなかったことといい、ほんとに私は見る目がない。
でも、ずっと同じスタイルを貫いている人たちは、時がたてばたつほど、その変わらなさが価値になってくる気がするんですよね。マンネリであることの強みというか。
奇をてらわず、シンプルに感情を表現するフラカンの曲の良さは、年を取るにつれて好きになってきた味噌汁の味に似ているようにも思えます。
そういえば、大槻ケンヂも前に「40超えると、だんだん味噌汁がおいしいと思うようになってきた。バリバリに尖ってカッコつけながら、味噌汁が飲みたいとは言えない。でも、俺は今は味噌汁が飲みたいんだ」みたいなことを言ってたな。
(私は基本、人の話を適当に聞いているので全部あやふやなんです、すみません)
筋肉少女帯率いる大槻ケンヂは90年代、サブカルティーンエージャーの文字通りアイドル的な存在で、武道館ライブなんかも何度もやってたりして、キラッキラしてました。
一方、同じ長髪、化粧スタイルのすかんちのフロントマンROLLYは、完全にイロモノタレント的な扱いで、ごく短期間、笑っていいとものレギュラーをした時期に生放送で「奥さん、おたくの米、腐ってるよ!!」と叫んで騒動になったりしていました。
バカで浅はかな若者だった私はこの作られたパッケージをそのまま受け入れて、「やーねー」なんて眉をひそめつつ、オーケンの本をいそいそ買ったりしてたんでした。今の時代に生まれていたら、絶対ミラーレス首から下げて、雰囲気だけの写真にありがちな言葉を添えてインスタにアップする女子だったと思います、私。
で、また、この味噌汁が飲みたい発言について調べてみたら、言葉自体はわからず、大槻ケンヂが「フラカンの変わらなさの魅力」をしょこたんに語っている対談記事を発見しました。
えー。ああそう。大槻ケンヂ・フラカンラインもあったわけね。なんなんだ、一体。
私の思考回路はクラインの坪みたいに、どこかとつながっているんだろうか。
気を取り直して、違う切り口でブログを書こうと思っていたら、台風、地震と続き、災害関連から、前回記事のROLLYの本棚のことを思い出したわけですが。
この記事は6日にいったん作成したものの、うまくまとめきれずに諦めたんです。でも、なぜかどうしてもROLLYのことを書きたくて、翌日けっこうな時間をかけて書き直してアップしました。
実は、ROLLYの人柄や生き方を尊敬しているものの、熱狂的なファンというわけではなく、ブログ書くまではしばらく忘れていたぐらいだったんです。にもかかわらず、おそらく苦労してアップしたところでそれほど関心や共感は得られないであろうROLLYの記事に、どうしてそこまで固執するのか自分でも不思議でした。
そして、久しぶりにROLLYのことを思い出したので、公式Twitterを覗いてみたら、、、記事を書いた6日はROLLYの誕生日だったと判明。全然知らなかったよ。
さらに、今日の夜、飲みに行く店が入っているビルで、ROLLYがライブするんだってーーー!!
しかも!!
(あと、奇妙礼太郎も!空きっ腹に酒も!)
キャーーー!!嘘!すごい!なにこの偶然!!!怖い!
が、チケット完売…。
そりゃ、そうですわね。。。。
では、なんですか。私は、憧れのギタリストや好きなバンドが演奏しているすぐ横の空間で、音を聞くことも姿を見ることもできずに、ただひたすらに酒を飲むわけですね。。。。
こんな残酷なシンクロニシティって、ある???
ジェットコースターみたいに一喜一憂してたら、もう朝になったじゃんよ。
寝る!
偽善的でない優しさは、たとえばROLLYの本棚のようなものだと思う
台風の爪痕がまだ生々しいなかで起こった北海道の地震。
被害に遭われた人たちが1日も早く元の生活に戻れますように。
そして、それを目指して不眠不休で復旧作業にあたっている方々、その家族が早く安心して休息できるようになりますように。
ただ、ここからの私の意見は、不快に感じる人もいるかもしれませんが、こういう不測の事態が起こった時、善意という名のもとに自分の存在を主張するというか、ちょっとはしゃいじゃう人がいる気がするんですよね。
私に関していえば、台風の時は、普段全然交流がない他府県の知り合いから「みんな台風大丈夫だった?」とグループラインが来ました。そういう人、多かったんじゃないでしょうか。
「うちはあんまり被害ないけど、大阪すごかったらしいねー」という呼びかけに、グループのメンバーたちはそれぞれ自分の周りの被害を報告していたんですが、「へー、大変だったんだねえ。ほかにも○○くんのとこはこうで、△△ちゃんの家はこんなことになったらしいよ」と写真付きで送られてくるのを見て、「ん?」。
それ、ほんとに心配してる?なんか、興味本位で聞いてない?
いや、わかります、動機がどうあれ、情報を集めて広めるこういう行動が必要だっていうのは。
でも、何だか拭えない違和感がつきまとい、、、
安全なところから高みの見物かよ。
これは、行動そのものがどうというより、私がこの知り合いをあんまり良く思ってないのが大きいですね。セクハラと同じ。受け手側の感情の問題です。
あと、ちょうどLINEが来た時は醤油にカビ事件(前回の記事参照)の真っ最中で、心中荒れまくっていたということもあり、返事する気がまったく起きず。
みんなが被害写真見せあって盛り上がっているなかで、「うちは被害なしだったよ(私のハートはブレイクしたけどね)」と割って入るのも、何かしにくい感じだったし。
その結果、せっかく心配して連絡した or してくれたのに無視するとは何だ、という流れになるんですね、必然的に。頼んでないんだけどねー、別に。
私の個人アドレスにメッセージくれた人にはもちろん返事しました。
ちなみに、こういう災害の後は婚活サイトのメッセージが「大丈夫でしたか?」であふれかえります。好感度も高いし、聞きやすいしね。美容室でのテンプレ会話の類似品です。でも、台風はわかるけど、地震のこと聞かれても、ごめん、わからないわ。大阪在住って明記してるんだけどね。
一見優しさを装った無神経な振る舞いや、やってやってるという傲慢さは、受け手としては指摘できても、自分が同様の行動をしてしまっている可能性もあります。
やらない善よりやる偽善、はある意味正しいと思いますが、良かれと思ってしたことが相手にとっては迷惑だったというのは、できれば避けたい。
こういう時に勝手に私が心の指針としているのが、前にTVで見たROLLYの本棚です。
ROLLYって誰?って人もいるでしょう。
40代以上ならかつての「ローリー寺西」といえばわかるかもしれません。
ダウンタウンの『ごっつええ感じ』のテーマ曲を歌っていた、元すかんちのギターボーカルにして、槇原敬之のいとことしても有名な、あのROLLYです。
エキセントリックなビジュアルでもおなじみ。
デビューしてから今まで30年近く、ずっと同じスタイルを貫く姿勢に感銘を受けて、私はここ数年来ROLLYにすっかり心酔しています。
この見た目とイロモノ的な扱いで、ROLLYのことを関西弁のおもしろビジュアル系ミュージシャンと思っている人もいるかもしれませんが(私も最初はそう思っていました)、実は非常に豊富な音楽知識と高い演奏テクニック、卓越した表現センスを持つ優れたギタリストです。そして、常識的で礼儀正しいモラリストでもあります。
ROLLYのモットーは「楽屋は入った時より出る時のほうが美しく」。ね、いい人でしょう?
あんまりTVで見ることのないROLLYのギタープレイ。
10年ちょっと前、テレ東でやっていた「ROCK FUJIYAMA」という音楽番組の見せ場は、元メガデスのマーティー・フリードマンとROLLYのギターセッションでした。
「日本の歌謡曲は全部ROCKだ!」というコンセプトの企画コーナーでもきっちりプロの仕事をする2人。かっちょいい!
ROCK FUJIYAMA Rising Sun live UFO(ピンクレディー)
メインギタリストはマーティーなので、サブに徹して少しおとなしめのROLLY。あら、やだ、美形。
もし気になった人は他の回もたくさんあるので、よかったら検索してみてください。
私のおすすめはLUNA SEAの真矢がゲストの回。民謡の会津磐梯山ROCKバージョンは必聴です。
「子供の頃から内向的で小心者のいじめられっ子で、勉強もスポーツも苦手。何をやってもダメな自分が唯一できたのがギターだった。その時、ギターが俺を選んでくれたんだと思って、それ以来ギターに忠誠を尽くしている」とインタビューなどでROLLYはたびたび語っています。
メインストリームでないもの、人からバカにされがちなものに深い愛情を注ぎ、といって、みうらじゅんのように上まで引っ張り上げるのではなく、その場で一緒に座っているようなROLLYの物の考え方や接し方はメディアに発信されているものを追う限り、30年近くほとんど変わっていません。これって何でもないことのようでいて、かなりすごいことです。
ROLLYの人柄は、これを見たらよくわかります。
ちょっと長いので暇な時に。
ROLLYに興味なくてもギター好きなら楽しめるはず。
https://www.youtube.com/watch?v=9AbnG95OleY
で、ROLLYの本棚についてですが、TV番組で公開されていた自宅にはすごい量の防災グッズと備蓄品がそろっていて、本棚にきれいに整頓されて並んでいるのは本ではなく、レトルトカレーでした。
本人曰く、極度の心配性で小心者だからとのこと。それにしても、なぜこんなにたくさん必要なのか、と問われたROLLYの答えは
「あいつひとりだけいい思いをしやがってと思われたくないから、周りの人にも配るため」。
自分が幸せでいるために人にも幸せになってもらう、というこのスタンスは、やってやるという傲慢さも、人のために奉仕するという自己犠牲感もなく、ストンと腑に落ちました。
といって、うちの本棚にははみ出すほどに本が乱雑に詰め込まれていて、レトルトカレーを並べるどころか、地震が起きたら一番先に離れないといけないのではありますが。
解決はしません
昨日の台風、すごかったですねー!
私は台風が上陸するとされていた大阪市内在中なので、一日外出せずに家にいたんですが、朝はわりといい天気で油断させておいて、あのお昼からの直撃っぷり!
うちはそこそこ世帯数があるアパートで、T字形になっている分、造りは普通よりしっかりしているほうだと思うのに、風が強すぎて何度も揺れました。
窓ガラスも風圧でバンバン鳴りまくって、本気でガラス割れるんじゃないかと怖くて怖くて。台風でこんなに恐怖を感じたのは初めてかもしれない。
外には出られないし、じっとしてると怖いので、気持ちを落ち着かせるために家にあるもので何か作って食べようとキッチンへ。
自分用なのでちゃちゃっと炒めものでも。ああ、そういえばこないだ、こだわりの醤油を買ったんだった。麹がなんちゃらとか言ってたけど、まあ、ちょっといいワイン並みの値段がする品で。
よし、あれを使おう、と取り出してみると…、、
なんか表面に白くて丸いものがいっぱい付着してるんですけどーー!!!
なにこれ、気持ち悪っ!!
これは、見る限り、いわゆる、ひとつの、カビじゃない?
醤油なのに?まだ買って2週間も経ってないのに?瓶には「常温で保存」って書いてあるのに?糖分なんか一切入ってないのに?
なぜ、カビが生えるんだ???
と、そんなことを考えていても私にわかるわけがないので、買ったお店の人に写真を添えて「こんなことになっているんですが」とメールを送りました。
私としては、当然「申し訳ありません、すぐ新しいものと交換します」という返事を想定していました。その際は現物をお店まで持って行くのもやぶさかではありません。1本ずつ手作りしているこだわりの品だから、中には不良品だってあるでしょう、と物分りのいいお客でいるつもり満々でした。
が、返ってきたのは「ああ、これは白カビです。カマンベールとかと同じもので、食べても問題ありません。冷蔵庫で保存すればカビの発生を抑えることができます」。
いや!いやいやいや!!!
カマンベールとかは最初から生えてる前提で買ってるから!
こっちも心の準備ができているから!
後から生えたやつは、食べてもいいって言われても完璧にカビにしか見えねえよ!!
「冷蔵庫保存だったらカビの発生を抑えられます」って、
だったら、最初からそう書いといてよ!!!
いくら大丈夫ってわかってても、褐色の中に浮かぶ白カビ群は相当グロテスクだし(写真は自主規制)、冷蔵したらカビ生えないって最初から知ってたら絶対にそうしたよ!
チーズは固形物だからまだいいけど、カビ入りの液体を口にするのって、ものすっごい勇気いるよ。
私がいくらナスDに憧れてるっていっても、同じメンタルなわけじゃないんだよ!!
(ナスDは無人島の浜辺に漂着していた腐ったオレンジジュースをためらいなく一気飲みした)
kiki4141.hatenablog.com
おそらく、通常であれば「食用に問題はありませんが、こちらも事前にお伝えできていなかったので、ご希望でしたら新しいものと交換します。今後は冷蔵庫で保存いただくようお願いします」というのが正解の対応なんじゃないかと思うんです。
なのに、平然と「ああ、そうですけど?」みたいな返答をする理由。
それは、私がそのお店の人に好意を持っていることを本人が知っているから、じゃないかと思うんですよね。
何となくだけど、彼はこのブログを読んでいる可能性があります。
そもそも旅行行く時にいろいろ教えてくれたのがその人なので、「車なし~」シリーズを読んだらこのブログを書いているのが私だとすぐにわかるはず。
そして、この記事に登場したのが自分だということも。
確かに私は彼に好意があったし、仲良くなれれば嬉しいなとも思っていたけど、でも、だからといって適当な対応をしていいってことにはならないからね。
旅行のおみやげを渡してお店の商品も買ってるのに、他のお客さんとずっと話したまま接客するのもちょっとどうかと思うよ。私もお客さんなんだしさ。
最初は丁寧で人情味ある応対だったのに、どうしてこうなった?
あとでメールでフォローしとけばいいだろう、じゃねえよ!!
このブログをもし読んでたら。
君に好意が伝わるのは構わないと思っていたけど、それによって警戒心や慢心を抱かせてしまったんだったらとても悲しい。
そういうつもりじゃなかったんだよ。
開業してから一日も休まずに働くがむしゃらさは素直にすごいと思ったし、少しでも応援したいと思っていただけなんだよ。
と、ここまで書いてきて、はたと、もしかしたらわざとなんじゃ?という気にもなってきました。
あえて、感じ悪い対応をしてもう店にこないでほしいってこと?えー、そんなに私、キモい客だった?
ハアァ、、どっちにしろショック。。。
人とちょうどいい距離感を保つのって、すごく難しいですよね、いくつになっても。
通りすがりにこんな記事も見つけたわ。
「独身40代の孤独」の正体とは
「独身40代の孤独」の正体とは - セカイノカタチ
私は自分の孤独から逃れたくて、無理やり、誰かの人生に参加しようとしていたのだろうか、、、そういう点は否めないかもしれない。けれど。
(それにしても、この引用ブログの結論「孤独から逃れるには子どもを作るか、瞑想」ってすごいな。そうか、、、私に残された道はもはや瞑想しかないのか、、、)
醤油の一件に翻弄されているうちにいつのまにか台風は過ぎ去っていたけど、私の心の暴風雨は一向に収まる気配なし。
ああ、もう全部吹き飛ばされてしまえばいいのに。
あれ、瞑想、、、
知るか、そんなもん。
車なし女ひとり旅 長崎五島列島編⑤
上五島2日目。車なしで世界遺産を見に行くには、、、
2018年6月に世界遺産登録を果たした「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は12の資産で成り立っていて、そのうちの3つが五島列島の教会になります。
頭ヶ島天主堂以外の2つは下五島とはいえ、福江島とは別の島になるのでそれぞれ船で渡らなければならず、簡単には行けません。
アクセス的には上五島エリアにある頭ヶ島天主堂が一番容易で、しかも車なしでも市営バスで直近まで行くことができるという、願ったり叶ったりのスポット。
これは何としても行かねば!と、前日の夜、いろいろルートを考えていました。
観光案内所のお姉さんが言うには、午前中にたった1便だけ、まるで頭ヶ島天主堂を見学するためのような市バスの往復便があるとのこと。
頭ヶ島は終点なので通常はトンボ返りなのですが、その便だけは現地に30分滞在するそうで、車なしで世界遺産を見るにはこの方法しかない、ぐらいの力の入りようでした。
ただ、私としては30分の滞在時間は少し物足りないかな。せっかくならもっとゆっくり見たいし、レンタサイクル(3時間)で行くのはどうだろう。有川港から頭ヶ島天主堂までは10キロちょっとだから、往復2時間かかっても1時間は教会を見学できる。
うーん、バスと自転車、どっちにすべきか・・・と悩みながら眠りについたわけですが、
朝、雨降ってますー。はい、バス決定。
神様、迷いを断ち切ってくれてありがとう。
しかし、私は最弱の晴れ女として、晴らすことはできなくても必要な時は降らせないという特技を持っている!
案の定、朝食の頃には雨も止み、外出には何も困らずにすみました。
ちなみに朝食は大広間で食べるスタイルで、メニューも普通の旅館の朝ごはんでしたが、お味噌汁がめっぽう美味しかったです。
旅館のおばさんに「お味噌汁もう1杯飲む?」と聞かれた時は、よほど自分が物欲しそうな顔をしていたのかと思ったのですが、聞けばお味噌汁のおかわりは定番のようで、やっぱりみんな美味しいと思うみたい。ダシが違うのかな。
五島はあご(トビウオ)のダシが有名なのですが、おばさんいわく、有名になりすぎてあごはすっかり高級品になってしまい、家庭ではあまり使わなくなったとのこと。
この、観光客が増えて収益が上がるのはいいけど、それによって島の生活が変わってしまうことへの戸惑いや不安は、いろんなところでちょいちょい聞きました。
頭ヶ島もそれは同様。集落の保護と静かな環境を守るために通行車両と見学者の制限を行なっています。
そのため、頭ヶ島天主堂の見学には電話での事前予約が必要です(当日でも可)。
頭ヶ島パーク&ライドについて - くらしのガイド - 長崎県 五島列島 新上五島町公式
五島での支払いは「しまとく通貨」が超お得!!
「しまとく通貨」とは五島全域で使える電子マネーのこと。観光案内所などで登録申し込みをして購入します。
これの何がお得って、1セット5000円で6000円分のマネーが買えるんです。つまり、1000円タダでついてくるのと同じ。
宿泊施設や飲食店、おみやげ店はもちろん、バス会社の観光ツアーなどでもしまとく通貨が使えるので、申し込まない手はない!と思います。
購入は現金でもクレジットでもできて、チャージも可能。500円単位で使用できるので、たとえば1700円払う場合は1500円分しまとく通貨を使って差額200円を現金で払います。ただし、購入できるセット数は決まっているのでご注意を。(10セットまでだったかな?詳しくは専用サイトhttp://www.shimatoku.com/をご確認ください)
私もチェックアウトの際にしまとく通貨1セットを使って差額を支払い、実質1000円引きに。2セット使えばもっとお得でしたが、最初はそこまで使いこなせていなかったのと、ビビリなので1セットずつ買って足りなくなったら追加するようにしていました。
というのも、この通貨は使わずに残った分を現金化できないんです(だったはず)。
さらに有効期限は購入から2週間。だから余らないよう、使う分だけ購入することをおすすめします。
市営バスは車内も車外も楽しめる
頭ヶ島までは市営バスで片道30分。車内には上五島高校放送部の女子生徒による方言の交通安全アナウンスが流れていて、旅気分を盛り上げてくれました。
わが町、大阪でも時々巡回中のパトカーがこの手の方言アナウンスをしていますが、大音量で聞こえてくるのは、
「気いつけや!あんたのことやで!そのバッグ!」(=ひったくり防止のために、自転車の前カゴにバッグを入れる時は十分注意しましょう)
これに比べて、まだあどけなさの残る女子高生の「スピード違反は、いかんとよ~」という九州弁のかわいらしさといったら!
次に生まれ変わるなら九州の女がよかたい、としょうもないことを考えているうちにバスはぐんぐん山道を上っていき、
と思うと海岸ギリギリまで下り、
地獄のアップダウン。
自転車で来なくて本当によかったと心から思いました。
気づけば、竜馬の像が立っていたりもして、
そんなこんなで頭ヶ島に到着。あっという間の30分でした。
世界遺産、頭ヶ島天主堂を見学
頭ヶ島天主堂は、日本でも珍しい石造りの教会です。(上五島の「日本でも珍しい~」シリーズ3つ目)
鉄川与助が設計し、信者たちが付近のロクロ島から石を切り出して丘の上まで運び、1つずつ積み上げて10年の年月をかけて完成させました。
漢数字が刻まれた石がちらほらありました。「四九五」とは四尺九寸五分(約188センチ)という意味で、石の長さを表しています。積む場所を間違えないための印だったのでしょうか。信者たちが苦心しながら石を積み上げていった光景が浮かんでくるようです。
ガイドをしてくれた、この教会の信者の方によると、頭ヶ島天主堂が石造りなのも、完成まで10年かかったのも、お金がなかったからだそうです。信者がお金を出し合ってできるところまで造り、またお金を貯めて続きを造り、を繰り返して10年。その間にも厳しい弾圧を受けながらひたすら信仰を守り、教会建設を諦めなかった信者たちの覚悟と信念の強さを感じました。
窓のモチーフからもわかるように、頭ヶ島天主堂は花の装飾が多いことから別名「花の御堂」とも呼ばれています。
堂内の写真は「おらしょ こころ旅」から引用
http://oratio.jp/p_column/hanabana-soshoku
これらはてっきり五島の特産、ツバキの花なのかと思って尋ねたら、ガイドさんいわく茨なんだそう。キリストが処刑される時に茨の冠をかぶせられたことになぞらえていて、窓ガラスの装飾も茨のトゲを表しています。(頭ヶ島天主堂を紹介しているサイトのなかにははっきりツバキの花と書いているものもありました。自戒も込めて、記事を書く時はちゃんと調べよう!)
この天主堂はリブ・ヴォールト天井ではなく船の底のような形をした折り上げ天井で、石造りなので堂内に柱はなく、狭いスペースを有効的に活用していました。
教会のなかで話を聞いていたら、突如ゲリラ豪雨が!風を遮るものがないため、まともに暴風雨が直撃し、窓の周辺はまたたく間に水浸し。海のそばだから昔も嵐の時は大変だったでしょう。窓の色ガラスが強風で割れてしまってアクリルに差し替わっている箇所がかなりありました。
豪雨はバスの出発時間直前にピタリと止み、おかげで濡れることなく無事に帰れました。神様ふたたびありがとうございます。
海を望む一番いい場所にあるキリシタン墓地。
少しだけ報われたような気持ちになりました。
狛犬だらけ!有川神社
帰りにバスを途中下車して寄った有川神社では異常な数の狛犬に遭遇しました。
一対目(玉あり)
二対目(角あり)、三対目
三対目(前屈ポーズは珍しい)
四対目(筋骨隆々)、そしてなぜか牛までも
しかも各対とも見た目が全然違う!
どうしてこんなに狛犬が???と頭の中が?でいっぱいになりましたが、帰ってきて調べてみたら、ここは土地の3つの神社が合併してできた神社なのだそう。なるほど。しかし、もっと驚くべきことには、有川神社の祭神はなんと12柱もいる!
実は狛犬より神様の数のほうが断然多かったんですね。
元海寺といい、海童神社といい、有川神社といい、
上五島は教会だけでなく、寺社も要チェックです!
いよいよ、福江島へ!
旅行記②にも書いた通り、有川港からは福江島行きの船は出ていないので、1時間以上バスに揺られて奈良尾港へ。
そして、またもや私は驚きの光景を目にしたのでした・・・(煽ってばかりでスミマセン)
⑥へ続きます。。。
朝が来るのが憂鬱な夜に
以前、漫画家の福本伸行が何かのインタビューで
「いいことと悪いことは、自分の意志や行動とは
何の関係もなく起こる。
頑張ったからいいことがあるわけでもないし、
何かの罰で悪いことが起こるわけでもない。
そういう偶発的なことに意味なんかない。
絶望した翌日に希望があることもある。
だから、見切りをつけずに生きていくほうがいい」
というようなことを言っていた。
うろ覚えだから、もしかしたら
全然違うかもしれないけれど、
何もかもが嫌になった時に
ふいに、この言葉を思い出す。
そして、この歌を聴く。