君は僕を忘れるから、その頃にはすぐに君に会いに行ける
まずはお礼を
このドン底日記も1ヶ月半がたち、読者が200人を超えました!!
う、嬉しすぎる…(´;ω;`)
正直、まったく期待してなかった展開に、驚くやら戸惑うやら。
特に、直近の記事は人が一番興味を持たないと言われている夢の話だったにもかかわらず、たくさんのスターをいただいて恐縮です。
あの記事は、私が定期的に見る夢の雰囲気にぴったりだった西淑さんのイラストと、天才バンドの曲のおかげで、ずいぶん繊細でロマンチックなテイストになりました。
たいていはドタドタと騒がしく、おしゃれでも知的でもない生活を綴っていますが、よければ、これからも覗きに来てください。
西淑さんのイラストは、こないだ買ったこの本から。
スターやブックマーク、コメントなど、自分の書いたものにダイレクトに反応があることにとても励まされています。
なかでもフェスの記事について「会場の空気感が伝わってくる」というコメントや、夢の記事について「夢で続きを見るほど楽しい思い出だったんですね」というコメントをいただいた時は、とても嬉しかったのと同時に、こんなに的確で人柄が表れるような言葉を私も持っていたいと憧れました。
作家の向田邦子が渋谷駅で切符を買おうとして窓口でうっかり「渋谷1枚」と言ってしまったら、駅員が穏やかに「タダですよ」と返答し、その言葉の粋さにほぉーっとなった話を本に書いていましたが、まさしくそんな感じです。
よくわからなくなってきましたが、とにかく、読んでくださってありがとうございます。皆さまに感謝しております。
さて、最近の話などを。
婚活パーティーでの怖い話
約1年ぶりに婚活パーティーに申し込んだところ、女性の数が足りないから別のパーティーにも無料で参加しないかと言われて1日2回パーティーをはしごしました。
まあ、チャンスが増えるのはいいことだと思っていたら、2回目のパーティーに参加していた男性の半数が1回目のパーティーと重複していて、もう笑ってごまかすしかないというトホホな結末に。
重複してた中には1回目でマッチングした相手もいたからね。お互いさまだけど、しょっぱいですわ。
こうなったら、いかにこの無為な時間を楽しむか。
いや、無理でしょと自分でも諦めていたんですが、希望の光が見えたんですね。
それは、怪談。
相手と実のある話をする気もないけど、黙っているのも気詰まりという時に怖い話を聞くっていう方法、意外とアリでしたよ。リアクションもとりやすいし。
私に長野県の旅館で起こったという話をしてくれたAさんも重複組でしたが、持ち時間をフルに使って披露してくれた渾身の怪談がとても気に入ったので、誰からも望まれていないのは承知の上で、紹介したいと思います。
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それは夏のことでした。
Aさんと友人は長野県までツーリングに出かけたのですが、いつも宿は現地で探すスタイルでした。ところが、夏の長野は観光客でどこもいっぱい。散々、満室と断られ続け、今日はもう野宿かと覚悟した時に1軒だけ古びた旅館が空いていて、泊まれることになりました。
通された部屋は離れになっていて、薄暗くて湿っぽい雰囲気でした。なぜか客がいない宿、そして陰気な部屋。Aさんはかなり嫌な気がしましたが、1晩だけ我慢すればいいと思って、疲れて先に寝ている友人を置いて、大浴場に行きました。長い廊下を歩く自分の足音、ガラガラと浴場の扉を開ける音、誰もいない湯船に入る音、辺りがシンと静まり返っているせいですべての音が大きく響いて妙に落ち着かない気持ちだったそうです。
浴場は男湯と女湯が壁で仕切られていて上部が開いている、銭湯のような造りでした。女湯の方は真っ暗。とにかく早く汗を流して出ようと思っていると、不意にパチっと女湯の灯りがつきました。でも、その前に女湯に向かう足音も戸を開ける音もしなかったし、じっと湯船に浸かって様子をうかがっていてもまったくの無音。どういうことか考えているうちにどんどん怖くなってきたAさんは体も洗わずに浴場から飛び出して慌てて部屋に帰りました。途中で女湯を見ると灯りは消えていたそうです。
今のはなんだったんだ、と思いながら部屋を見渡すと古い鏡台が目についたAさん。何かに操られるように手が勝手に動いて引き出しを開けると、中は空っぽで、ただ、女性の長い髪の毛が2、3本入っていました。
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この後、尼さんが出てきて、これは旅館で心中した女の霊でどうやらAさんに取り憑いてしまったとわかるんですが、明らかに嘘くさい結末部分はなしとしても、結局、Aさんは何も具体的な体験をしていないんですよね。霊を見たわけでもないし、何かされたわけでもない。なのに、いかにもな雰囲気だけが伝わってくる。
これこそ、ゴシック文学の真髄ではないでしょうか。
これを稲川淳二が語ったら、どんなに風情のある話になるだろう。。。
昔は早口で多少聞き取りづらかった稲川淳二の怪談も、今では円熟味を増してさながら落語の名人芸のよう。
私は夜な夜なその名人の話術に聞き惚れているのですが、なんとAさんも「寝る前に稲川淳二の怪談を聴く」というではありませんか!
さらに、稲川淳二のオノマトペがいかに音感的に素晴らしいかという話で意気投合。
そういえばAさんは1回目のパーティーでも私に高評価をつけてくれていたし、今回も私を選ぶと言ってくれている。これは考えてみてもいいんじゃないか、と思ったのですが、、、
ひとつだけ問題が。それは、
私が約1年前に参加した婚活パーティーでもAさんは参加していて、その時も私を選んでくれたことを本人がまったく覚えていない。
結局、誰と出会い誰を選んだかも記憶に残らないほど婚活パーティーに行きまくっているAさんが一番怖いというお話でした。
おまけ
ユニコーンはすかんちの『恋のマジックポーション』もカバーしてるんですが、民生が完全に曲を自分のものにしていて、聴くたびに感嘆のあまり笑ってしまいます。この頃の民生のかっこよさといったら!
目の前で本家を凌ぐほどの完コピをされたROLLYは「ユニコーン、うまいなあと思って見てた」そうです。いい話だけど、少し切ないですね。
おまけのおまけ
夢の中しか知らない
昨日、大学の頃の友人と飲んでいたら、その夜、当時の恋人の夢を見た。
大学に入った春から卒業した翌年の春までの5年間、私は2年先輩だったその人と一緒に過ごして、その後は知らない。
彼はずるずると留年を繰り返していた大学を、私の卒業に合わせて辞めて、新しい夢を叶えるために遠くに行ってしまった。
私の隣には当たり前のように彼がいたから、私は驚き、遠くまで会いに行く資金を稼ぐために慌てて適当な会社に就職した。
彼はもっと早く動き出すべきだったし、私はもっとしっかり自分の将来を考えるべきだったのに、2人ともお互いの存在に現実逃避していた。
音楽と映画と本と旅と。
刹那的で享楽的な、三流ロードムービーのようなあの日々は、結果的に私たちに良い影響を与えなかった。私たちは人生を再構築するのに苦労した。少なくとも私は。
なのに、だからこそ、今も多分に感傷的な想いを抱かせる。
別れて10年後、大学のある街で偶然、その人と再会した。
クリスマスだった。
こちらに戻ってきていることも知らなかったし、見た限りでは夢の実現はまだできていなさそうだった。
挨拶程度で彼はバツが悪そうにそそくさと離れていき、我に返った私が連絡先だけでも聞きたいと追いかけた時には、もう彼の姿はどこにも見つけられなかった。
その頃からその人の夢を見るようになった。
面白いのは、その夢がシリーズもののように続いていることで、前の夢の内容を受けて新しい展開になっていく。
昨夜の夢は、2年前に見た夢の続きだった。
現実の彼のことは何も知らないし、知るつもりもない。
私たちの人生は交わらない。
そして、また2、3年後に私は夢の中でその人と再会するだろう。
日曜日に、味園でSundayカミデが弾き語ったこの曲は、とてもよかったな。
「THE夏の魔物2018 OSAKA」
昨日は偶然、家の近所の味園ビルで好物ばかりのお子様ランチのようなフェスが初開催されるのを知って大興奮。
(東京のメンツ、エグいな…)
開場前から並んで当日券をゲットし、浮かれ気分でブログを更新したりもしました。
ちなみに9月9日は、奇数のゾロ目が重なる節句シリーズ(1/1元旦、3/3桃の節句、5/5端午の節句、7/7七夕)の最終回である「重陽の節句」 。古代中国では、この日に「(山や丘など)高いところに登り、菊の花の酒を飲んで邪気を払う」という風習があったそうです。
ということで、今年は菊酒じゃなくビール片手に音楽で高みに連れて行ってもらいましょう。
途中から見て、最後まで見てない中途半端な「夏の魔物2018 OSAKA」私的感想
記念すべき大阪初開催の「THE 夏の魔物2018」。私はスタートからしばらくいて2時間ほど抜け、ラスト1時間前に帰ったので総括なんてできないんですが、見た限りではフェスというより、かなり地元感の強いライブハウスのライブみたいでした。
まず、会場となった難波の味園ユニバースからしてこんな感じです。
他県の方に説明すると、味園ユニバースは、大阪人なら誰でも名前は知ってる(若い子は知らないかも…)巨大キャバレーで、深夜に流れていた「明日への活力!ユニバース、ユニバース!」という安っぽいエコーがかかったCMは、いたいけな青少年たちに途方もないB級感と胡散臭さとわくわくするような夜の世界を感じさせてくれました。
(難波の味園ユニバースと京橋のグランシャトーは、「そんなには憧れへんけど、ちょっと楽しそう」という、実に大阪らしい存在の場所でした)。
その後キャバレーは廃業しましたが、凝った内装をそのまま生かしてライブやイベントなどに使われています。
東京はお台場の野外特設会場で7ステージですが、大阪はこの味園ユニバースで2ステージ。周りには立呑み屋がずらりと軒を連ね、斜向かいにはでかいラブホテルが建っている、そんな環境です。
ちなみに味園ビルの入口はこんな感じ。螺旋階段の内側には滝が流れています。
なぜこんなにしつこく紹介するのか。
それは、私が味園ビルを好きだから。
好きな場所に、好きなミュージシャンたちが集まる。これほど嬉しいことがあるでしょうか!!
そして、この「よくぞ大阪で、この味園ユニバースで、夏の魔物を初開催してくれました!!」という想いをあの会場で一番強く持っていたのが、大阪出身のバンド、空きっ腹に酒のボーカル、田中 幸輝だったと思います。
(私が見てない時間に、もっと熱いバンドがいたらごめんね)
いや、もうすごかったです。「お前らほんまに音楽が好きなんか?!」「大阪の本気はこんなもんなんか?!」と観客を煽って煽って、意地でも盛り上げよう、会場にいる全員に音楽を、今この場所この瞬間を好きだと思ってもらいたいという、熱の塊をぶつけるみたいなステージでした。
自分たちの地元で憧れのフェスに初出演できて、全力を出し尽くし、「楽しい。それで、もうええわ」とかすれ気味に言うのを聞いた時は、なんか胸がつまって少し泣きそうになったほどです。
楽しい、それでもういい、と思える瞬間が昔、確かに私にもあって、それがどれほど幸せなことだったかを、渦巻くような盛り上がりのなかで思い出したりもしました。
いつの時代も、刹那的にがむしゃらな若者の姿は心に強く訴えかけるものがあります。
で、音楽は?いや、もう最っ高にカッコよかったよ!
後でチェックしたらカメラマンも絶賛していた模様
夏の魔物大阪編!
— 橋本塁(サウシュー&STINGRAY) (@RuiHashimoto) September 9, 2018
無事に全アーティスト撮影終了!
以前the pillowsの打ち上げで一緒になって知り合いになった「空きっ腹に酒」のライブが超超絶にカッコいいライブでした!ヤバすぎた!!!
さて、仕事は終わらずこれからホテルで写真セレクト作業!#サウシュー #夏の魔物 #空きっ腹に酒 pic.twitter.com/vTjtZVO7it
味園ユニバースはやはりこれほど大きな音楽イベントには慣れていないせいか、音響の不備が目立ち、スタッフの動きも決していいとは言えなかったんですが、私が見ていた限り、手間取るサウンドチェックをフル演奏のエンターテイメントにして待っている観客を楽しませたのは、空きっ腹に酒と、我らがROLLYだけ。
初出演で気合が入っている若者たちもほんとに素晴らしかったですが、ROLLYのサービス精神はさすがでした。
そして、何より驚いたのが、ROLLYと大槻ケンヂのモテっぷり!!
2人のステージまでには、KING BROTHERS、クリトリック・リス、人間椅子とコアなファンを持つバンドが続き、非常に盛り上がっていたのですが、終わるやいなや、ステージ前に女子が殺到。それまでと男女の配置がまったく入れ替わりました。私も紛れて、何とか3列目あたりを確保したんですが、周りはすべて女子、しかも若っ!!たぶん20代です、あの子たち。
すごくないですか、ROLLYもオーケンも50超えてるんですよ。
自分より30近く年上の、初老のミュージシャンに群がる若い女たち。
特に最前列と次列あたりは、ほぼオーケンファンで埋め尽くされていましたね。
で、間近で見たROLLYは、オーラが半端なかったです。日本でフレディ・マーキュリーのステージ衣装を完璧に着こなせる55才はROLLYだけでしょう。登場から退場まで、隙あらば誰かがどこかで「ROLLYー!」と声援を送っていて、身内びいきにも似た愛されようでした。
で、間近で見たオーケンは、やっぱりスターでした。サウンドチェックで出てきた時はあまりの冴えなさに目を疑ったのに、筋少の衣装を着てステージに上がってきた途端に会場の空気を一瞬でつかんで、それからはもうオーケンの独壇場でした。
前の女子たちが踊る踊る。いや、君たち全盛期の筋少をリアルでは知らないよね?君たちがTV見てた時にはもうオーケンはインテリ文化系タレント寄りで、世界ふしぎ発見の回答者だったりしてたよね?なのに、なぜここまで熱狂できるのよ?
長い髪なのに頭取れる勢いで8の字ヘドバンをするんじゃない!ムチと同じでめちゃめちゃ痛いのよ、縛りなさいよ。
でもまあ、筋少の「踊るダメ人間」をROLLYのギターで聴けるという、ものすごく贅沢な時間をすごせて、超満足でした。
往年のヒットナンバーという嬉しい選曲
2018.9.9『夏の魔物2018 in OSAKA』
— THE 夏の魔物/夏の魔物フェス公式 (@natsunomamono) September 9, 2018
「ROLLY&大槻ケンヂと魔物少女達」
1.恋のマジックポーション
2.マリオネット
3.人として軸がぶれている
4.林檎もぎれビーム!
5.踊るダメ人間
ありがとうございました!#夏の魔物 pic.twitter.com/aZmVr0VMQV
ただ、この辺りからだんだん腰が限界に近くなってきて、何とかフラカンまで我慢したんですが、肝心のフラカンが、ちょっと、何か。。。。
トークが多少その、つまんなくて、疲れがピークに。
それまでにも、THE NEATBEATSがフラカンの名曲『深夜高速』の"生きててよかった、そんな夜はどこだ?”という歌詞をもじって、「俺らも深夜高速ならぬ阪神高速って歌ったろかな、"空いててよかった、降り口はどこだ?”」といじって笑いを取ったり、フラカンの前に出演したTOMOVSKYが「圭介(フラカンのボーカル、鈴木圭介のこと)はどこだ?"青春ごっこを今も~?”」と深夜高速の最初の部分を歌って呼びかけたり、散々フリがあったのに(だからか?)一切、そういうノリには触れず、もちろん、深夜高速もやらず。
サービス精神はどこだ?
(フラカンファンの皆さま怒らないでください。きっと疲労困憊しすぎてフラカンの実直さを受け入れられなかっただけなんです)。
探していたサービス精神は、フラカンの後に登場した奇妙礼太郎のステージにありました。音響トラブルですべての音源が落ちるなか(どういう状況だよ?)、動じずにアカペラ肉声で歌い上げるという見事なパフォーマンスを披露。奇妙礼太郎、スカしているのかと思っていたら、熱くてすごくいい人じゃん!もっと好きになったなー。
いいものを見れたので、ここで私の夏の魔物は終了。
トリの鮎川誠が見れないのは残念だったけど、やっぱり6時間スタンディングは40オーバーには堪えるわ。
直立不動で身動きひとつせずバッキンガム宮殿を警護する、あの素敵な衣装のロンドンの近衛兵たちは、やっぱり軍人なんだな、とどうでもいいことを考えながら、雨の中を濡れながら帰りました。
てか、行きは確かに持ってたはずなのに、
私の傘はどこだ?! !
全然、邪気払えてなくない?
でも、楽しかったから、それでもうええわ。
崖っぷちでも、踊れればいいよ
『夏の魔物2018』大阪初開催!
知ったのが当日の夜明けだったので(前回記事参照)、朝から当日券買うために並びましたよ。起き抜けのまま、雨降ってたんで家から歩いていって。
ドキドキしながら1時間ほど待って、何とか無事にチケットゲット。
あがいてみるもんです。
待っている間は不安すぎて、すでにチケットを手にして私の後ろで並んでいた地味めな同年代ぐらいの3人組に「今日って最後まで見ます?(もし途中で帰るなら、夕方からでいいからチケット売ってほしい)(だって、オールスタンディングで10時間だよ?明日も朝から仕事でしょ?早く帰りなよ、もう若くないんだしさ)」と話しかけて「は?見ますけど?」と大いに不審がられたりもしましたが、チケットさえ手に入ればオールオッケーですよ。
見たいのは「空きっ腹に酒」からだけど、とりあえずドリンクチケット買っていったん会場へ。朝から何も食べてないのにビールだけ飲み、まさしく空きっ腹に酒状態でSundayカミデ渾身の「君が誰かの彼女になりくさっても」を聴いて、途中退場。
洗濯したり、お昼食べたりして、今からまた向かいます。
お昼はアメ村マドラス5のナスカレー
それにしても、このラインナップはすごい!
ROLLYのこと思い出してなかったら、知らないままだったな。
ああ、もう楽しみすぎる。
嬉しすぎて、はしゃいじゃってすみません。
では、また。
「知らぬが仏」の慈悲を思い知る夜明け
シンクロニシティ(synchronicity)とは、ユングが提唱した概念で「意味のある偶然の一致」を指し、日本語では「共時性」「同時性」「同時発生」と訳される。例えば、虫の知らせのようなもので因果関係がない2つの事象が、類似性と近接性を持つこと
最近、ブログを書いていて、ちょくちょくこのシンクロニシティを感じることがあるんですよね。
たとえば、この記事。
これは、先週の日曜日に、わりとヘコむことがあって、フラカンの『深夜高速』を聴きながら飲んでいた時に書いたものなんですが、同じく記事で紹介した福本伸行の言葉がうろ覚えすぎたので、後でネットで調べてみました。
すると、言葉自体はわからなかったんですが、福本伸行がフラカンのファンで、きっかけは『深夜高速』に衝撃を受けたことだったと知りました。
私は、この2つのつながりを全然知らずに、たまたま記事に書いていたんですよね。
あー、そんな偶然もあるんだなあと思いながら、フラカンを聴き返して改めていいなあと。でも、昔はこの良さがわからなかったんだよなあ。
私がフラカンを知ったのは10代の終わり。友達の友達が「このバンド、いいよ」とCDを貸してくれたのでした。
が、当時の私が好きだったのは(今も好きだけど)、くるり、ナンバガ、サニーデイ、フィッシュマンズ、スーパーカーなど。フラカンはちょっとテイストが違うなと思って、きちんと聴かずに返してしまいました。ROLLYのすごさに長年気づかなかったことといい、ほんとに私は見る目がない。
でも、ずっと同じスタイルを貫いている人たちは、時がたてばたつほど、その変わらなさが価値になってくる気がするんですよね。マンネリであることの強みというか。
奇をてらわず、シンプルに感情を表現するフラカンの曲の良さは、年を取るにつれて好きになってきた味噌汁の味に似ているようにも思えます。
そういえば、大槻ケンヂも前に「40超えると、だんだん味噌汁がおいしいと思うようになってきた。バリバリに尖ってカッコつけながら、味噌汁が飲みたいとは言えない。でも、俺は今は味噌汁が飲みたいんだ」みたいなことを言ってたな。
(私は基本、人の話を適当に聞いているので全部あやふやなんです、すみません)
筋肉少女帯率いる大槻ケンヂは90年代、サブカルティーンエージャーの文字通りアイドル的な存在で、武道館ライブなんかも何度もやってたりして、キラッキラしてました。
一方、同じ長髪、化粧スタイルのすかんちのフロントマンROLLYは、完全にイロモノタレント的な扱いで、ごく短期間、笑っていいとものレギュラーをした時期に生放送で「奥さん、おたくの米、腐ってるよ!!」と叫んで騒動になったりしていました。
バカで浅はかな若者だった私はこの作られたパッケージをそのまま受け入れて、「やーねー」なんて眉をひそめつつ、オーケンの本をいそいそ買ったりしてたんでした。今の時代に生まれていたら、絶対ミラーレス首から下げて、雰囲気だけの写真にありがちな言葉を添えてインスタにアップする女子だったと思います、私。
で、また、この味噌汁が飲みたい発言について調べてみたら、言葉自体はわからず、大槻ケンヂが「フラカンの変わらなさの魅力」をしょこたんに語っている対談記事を発見しました。
えー。ああそう。大槻ケンヂ・フラカンラインもあったわけね。なんなんだ、一体。
私の思考回路はクラインの坪みたいに、どこかとつながっているんだろうか。
気を取り直して、違う切り口でブログを書こうと思っていたら、台風、地震と続き、災害関連から、前回記事のROLLYの本棚のことを思い出したわけですが。
この記事は6日にいったん作成したものの、うまくまとめきれずに諦めたんです。でも、なぜかどうしてもROLLYのことを書きたくて、翌日けっこうな時間をかけて書き直してアップしました。
実は、ROLLYの人柄や生き方を尊敬しているものの、熱狂的なファンというわけではなく、ブログ書くまではしばらく忘れていたぐらいだったんです。にもかかわらず、おそらく苦労してアップしたところでそれほど関心や共感は得られないであろうROLLYの記事に、どうしてそこまで固執するのか自分でも不思議でした。
そして、久しぶりにROLLYのことを思い出したので、公式Twitterを覗いてみたら、、、記事を書いた6日はROLLYの誕生日だったと判明。全然知らなかったよ。
さらに、今日の夜、飲みに行く店が入っているビルで、ROLLYがライブするんだってーーー!!
しかも!!
(あと、奇妙礼太郎も!空きっ腹に酒も!)
キャーーー!!嘘!すごい!なにこの偶然!!!怖い!
が、チケット完売…。
そりゃ、そうですわね。。。。
では、なんですか。私は、憧れのギタリストや好きなバンドが演奏しているすぐ横の空間で、音を聞くことも姿を見ることもできずに、ただひたすらに酒を飲むわけですね。。。。
こんな残酷なシンクロニシティって、ある???
ジェットコースターみたいに一喜一憂してたら、もう朝になったじゃんよ。
寝る!
偽善的でない優しさは、たとえばROLLYの本棚のようなものだと思う
台風の爪痕がまだ生々しいなかで起こった北海道の地震。
被害に遭われた人たちが1日も早く元の生活に戻れますように。
そして、それを目指して不眠不休で復旧作業にあたっている方々、その家族が早く安心して休息できるようになりますように。
ただ、ここからの私の意見は、不快に感じる人もいるかもしれませんが、こういう不測の事態が起こった時、善意という名のもとに自分の存在を主張するというか、ちょっとはしゃいじゃう人がいる気がするんですよね。
私に関していえば、台風の時は、普段全然交流がない他府県の知り合いから「みんな台風大丈夫だった?」とグループラインが来ました。そういう人、多かったんじゃないでしょうか。
「うちはあんまり被害ないけど、大阪すごかったらしいねー」という呼びかけに、グループのメンバーたちはそれぞれ自分の周りの被害を報告していたんですが、「へー、大変だったんだねえ。ほかにも○○くんのとこはこうで、△△ちゃんの家はこんなことになったらしいよ」と写真付きで送られてくるのを見て、「ん?」。
それ、ほんとに心配してる?なんか、興味本位で聞いてない?
いや、わかります、動機がどうあれ、情報を集めて広めるこういう行動が必要だっていうのは。
でも、何だか拭えない違和感がつきまとい、、、
安全なところから高みの見物かよ。
これは、行動そのものがどうというより、私がこの知り合いをあんまり良く思ってないのが大きいですね。セクハラと同じ。受け手側の感情の問題です。
あと、ちょうどLINEが来た時は醤油にカビ事件(前回の記事参照)の真っ最中で、心中荒れまくっていたということもあり、返事する気がまったく起きず。
みんなが被害写真見せあって盛り上がっているなかで、「うちは被害なしだったよ(私のハートはブレイクしたけどね)」と割って入るのも、何かしにくい感じだったし。
その結果、せっかく心配して連絡した or してくれたのに無視するとは何だ、という流れになるんですね、必然的に。頼んでないんだけどねー、別に。
私の個人アドレスにメッセージくれた人にはもちろん返事しました。
ちなみに、こういう災害の後は婚活サイトのメッセージが「大丈夫でしたか?」であふれかえります。好感度も高いし、聞きやすいしね。美容室でのテンプレ会話の類似品です。でも、台風はわかるけど、地震のこと聞かれても、ごめん、わからないわ。大阪在住って明記してるんだけどね。
一見優しさを装った無神経な振る舞いや、やってやってるという傲慢さは、受け手としては指摘できても、自分が同様の行動をしてしまっている可能性もあります。
やらない善よりやる偽善、はある意味正しいと思いますが、良かれと思ってしたことが相手にとっては迷惑だったというのは、できれば避けたい。
こういう時に勝手に私が心の指針としているのが、前にTVで見たROLLYの本棚です。
ROLLYって誰?って人もいるでしょう。
40代以上ならかつての「ローリー寺西」といえばわかるかもしれません。
ダウンタウンの『ごっつええ感じ』のテーマ曲を歌っていた、元すかんちのギターボーカルにして、槇原敬之のいとことしても有名な、あのROLLYです。
エキセントリックなビジュアルでもおなじみ。
デビューしてから今まで30年近く、ずっと同じスタイルを貫く姿勢に感銘を受けて、私はここ数年来ROLLYにすっかり心酔しています。
この見た目とイロモノ的な扱いで、ROLLYのことを関西弁のおもしろビジュアル系ミュージシャンと思っている人もいるかもしれませんが(私も最初はそう思っていました)、実は非常に豊富な音楽知識と高い演奏テクニック、卓越した表現センスを持つ優れたギタリストです。そして、常識的で礼儀正しいモラリストでもあります。
ROLLYのモットーは「楽屋は入った時より出る時のほうが美しく」。ね、いい人でしょう?
あんまりTVで見ることのないROLLYのギタープレイ。
10年ちょっと前、テレ東でやっていた「ROCK FUJIYAMA」という音楽番組の見せ場は、元メガデスのマーティー・フリードマンとROLLYのギターセッションでした。
「日本の歌謡曲は全部ROCKだ!」というコンセプトの企画コーナーでもきっちりプロの仕事をする2人。かっちょいい!
ROCK FUJIYAMA Rising Sun live UFO(ピンクレディー)
メインギタリストはマーティーなので、サブに徹して少しおとなしめのROLLY。あら、やだ、美形。
もし気になった人は他の回もたくさんあるので、よかったら検索してみてください。
私のおすすめはLUNA SEAの真矢がゲストの回。民謡の会津磐梯山ROCKバージョンは必聴です。
「子供の頃から内向的で小心者のいじめられっ子で、勉強もスポーツも苦手。何をやってもダメな自分が唯一できたのがギターだった。その時、ギターが俺を選んでくれたんだと思って、それ以来ギターに忠誠を尽くしている」とインタビューなどでROLLYはたびたび語っています。
メインストリームでないもの、人からバカにされがちなものに深い愛情を注ぎ、といって、みうらじゅんのように上まで引っ張り上げるのではなく、その場で一緒に座っているようなROLLYの物の考え方や接し方はメディアに発信されているものを追う限り、30年近くほとんど変わっていません。これって何でもないことのようでいて、かなりすごいことです。
ROLLYの人柄は、これを見たらよくわかります。
ちょっと長いので暇な時に。
ROLLYに興味なくてもギター好きなら楽しめるはず。
https://www.youtube.com/watch?v=9AbnG95OleY
で、ROLLYの本棚についてですが、TV番組で公開されていた自宅にはすごい量の防災グッズと備蓄品がそろっていて、本棚にきれいに整頓されて並んでいるのは本ではなく、レトルトカレーでした。
本人曰く、極度の心配性で小心者だからとのこと。それにしても、なぜこんなにたくさん必要なのか、と問われたROLLYの答えは
「あいつひとりだけいい思いをしやがってと思われたくないから、周りの人にも配るため」。
自分が幸せでいるために人にも幸せになってもらう、というこのスタンスは、やってやるという傲慢さも、人のために奉仕するという自己犠牲感もなく、ストンと腑に落ちました。
といって、うちの本棚にははみ出すほどに本が乱雑に詰め込まれていて、レトルトカレーを並べるどころか、地震が起きたら一番先に離れないといけないのではありますが。
解決はしません
昨日の台風、すごかったですねー!
私は台風が上陸するとされていた大阪市内在中なので、一日外出せずに家にいたんですが、朝はわりといい天気で油断させておいて、あのお昼からの直撃っぷり!
うちはそこそこ世帯数があるアパートで、T字形になっている分、造りは普通よりしっかりしているほうだと思うのに、風が強すぎて何度も揺れました。
窓ガラスも風圧でバンバン鳴りまくって、本気でガラス割れるんじゃないかと怖くて怖くて。台風でこんなに恐怖を感じたのは初めてかもしれない。
外には出られないし、じっとしてると怖いので、気持ちを落ち着かせるために家にあるもので何か作って食べようとキッチンへ。
自分用なのでちゃちゃっと炒めものでも。ああ、そういえばこないだ、こだわりの醤油を買ったんだった。麹がなんちゃらとか言ってたけど、まあ、ちょっといいワイン並みの値段がする品で。
よし、あれを使おう、と取り出してみると…、、
なんか表面に白くて丸いものがいっぱい付着してるんですけどーー!!!
なにこれ、気持ち悪っ!!
これは、見る限り、いわゆる、ひとつの、カビじゃない?
醤油なのに?まだ買って2週間も経ってないのに?瓶には「常温で保存」って書いてあるのに?糖分なんか一切入ってないのに?
なぜ、カビが生えるんだ???
と、そんなことを考えていても私にわかるわけがないので、買ったお店の人に写真を添えて「こんなことになっているんですが」とメールを送りました。
私としては、当然「申し訳ありません、すぐ新しいものと交換します」という返事を想定していました。その際は現物をお店まで持って行くのもやぶさかではありません。1本ずつ手作りしているこだわりの品だから、中には不良品だってあるでしょう、と物分りのいいお客でいるつもり満々でした。
が、返ってきたのは「ああ、これは白カビです。カマンベールとかと同じもので、食べても問題ありません。冷蔵庫で保存すればカビの発生を抑えることができます」。
いや!いやいやいや!!!
カマンベールとかは最初から生えてる前提で買ってるから!
こっちも心の準備ができているから!
後から生えたやつは、食べてもいいって言われても完璧にカビにしか見えねえよ!!
「冷蔵庫保存だったらカビの発生を抑えられます」って、
だったら、最初からそう書いといてよ!!!
いくら大丈夫ってわかってても、褐色の中に浮かぶ白カビ群は相当グロテスクだし(写真は自主規制)、冷蔵したらカビ生えないって最初から知ってたら絶対にそうしたよ!
チーズは固形物だからまだいいけど、カビ入りの液体を口にするのって、ものすっごい勇気いるよ。
私がいくらナスDに憧れてるっていっても、同じメンタルなわけじゃないんだよ!!
(ナスDは無人島の浜辺に漂着していた腐ったオレンジジュースをためらいなく一気飲みした)
kiki4141.hatenablog.com
おそらく、通常であれば「食用に問題はありませんが、こちらも事前にお伝えできていなかったので、ご希望でしたら新しいものと交換します。今後は冷蔵庫で保存いただくようお願いします」というのが正解の対応なんじゃないかと思うんです。
なのに、平然と「ああ、そうですけど?」みたいな返答をする理由。
それは、私がそのお店の人に好意を持っていることを本人が知っているから、じゃないかと思うんですよね。
何となくだけど、彼はこのブログを読んでいる可能性があります。
そもそも旅行行く時にいろいろ教えてくれたのがその人なので、「車なし~」シリーズを読んだらこのブログを書いているのが私だとすぐにわかるはず。
そして、この記事に登場したのが自分だということも。
確かに私は彼に好意があったし、仲良くなれれば嬉しいなとも思っていたけど、でも、だからといって適当な対応をしていいってことにはならないからね。
旅行のおみやげを渡してお店の商品も買ってるのに、他のお客さんとずっと話したまま接客するのもちょっとどうかと思うよ。私もお客さんなんだしさ。
最初は丁寧で人情味ある応対だったのに、どうしてこうなった?
あとでメールでフォローしとけばいいだろう、じゃねえよ!!
このブログをもし読んでたら。
君に好意が伝わるのは構わないと思っていたけど、それによって警戒心や慢心を抱かせてしまったんだったらとても悲しい。
そういうつもりじゃなかったんだよ。
開業してから一日も休まずに働くがむしゃらさは素直にすごいと思ったし、少しでも応援したいと思っていただけなんだよ。
と、ここまで書いてきて、はたと、もしかしたらわざとなんじゃ?という気にもなってきました。
あえて、感じ悪い対応をしてもう店にこないでほしいってこと?えー、そんなに私、キモい客だった?
ハアァ、、どっちにしろショック。。。
人とちょうどいい距離感を保つのって、すごく難しいですよね、いくつになっても。
通りすがりにこんな記事も見つけたわ。
「独身40代の孤独」の正体とは
「独身40代の孤独」の正体とは - セカイノカタチ
私は自分の孤独から逃れたくて、無理やり、誰かの人生に参加しようとしていたのだろうか、、、そういう点は否めないかもしれない。けれど。
(それにしても、この引用ブログの結論「孤独から逃れるには子どもを作るか、瞑想」ってすごいな。そうか、、、私に残された道はもはや瞑想しかないのか、、、)
醤油の一件に翻弄されているうちにいつのまにか台風は過ぎ去っていたけど、私の心の暴風雨は一向に収まる気配なし。
ああ、もう全部吹き飛ばされてしまえばいいのに。
あれ、瞑想、、、
知るか、そんなもん。